トランプの奇術師 ♣️

マジックの雑談、日頃感じた事など

情熱と笑顔

調べてみますと、鋳物が作れた程度から自動車の開発に着手したのは、1933年(昭和8年)ですが。。ジャストインタイムという言葉は、もうこの頃、遅くともその5年後の新工場建設の時点でもうあった様です。。

 

エンジンの開発を今は製鋼所の地で行い、生産を開始した時は未だロット生産でした。。1938年新設工場で1個流し生産に挑戦していきますが、それにしても、5年間で開発から量産へと猛進したベンチャーの様な勢いで、その立ち上がりの情熱や熱意、そして凄い集中力を感じざるを得ません。。

 

大量生産をはじめたのは Ford ですが、人が動き回るのではなく、作るモノの方を動かそうと、ヘンリー・フォードに遡り、約25年も前の1908-1913年(大正2年)です。。この頃、テイラーが科学的管理法を発表して、生産現場のマネジメントが生まれています。。

 

自動車は組立てられ完成しますが、そこへ至るまでに多くの部品生産があり、それらと同期することが当時は出来ず、中間在庫があちこちで積みあがった様です。。車種も限定され、この量産されたT型フォードが走るのを見られて、日本にも自動車の時代が来る、と思い託されたのがきっかけですが、1930年に国産自動車を見ずに、織機の発明王は他界されてしまいます。。

 

Just In Time は、1個流しの生産でムダのない同期を実現する構想で、後工程はお客様、と言われるスーパーマーケット方式の後工程引取り生産を基本とする方式になっていった様ですが、フィロソフィーと言われています。。

 

必要なものを必要な時に必要なだけ、と、JIT を実現させたツールが、かんばん、ですが、これはまだ工場にコンピュータが無い時代の1963年(昭和38年)から使われています。。秘密にしておくため、ワザと分からないネーミングにした様です。。ここに至るまで戦争を挟みますが新工場完成から25年もかかっており、愚直な思考と弛まぬ努力がそこに到達させたのであろう、と、その粘り強さに感嘆しています。。

 

戦後は、米国と日本との生産性は9倍の差があったそうで、日本人9人がかりでようやく米国ひとり分だったそうです。。そんなところから挑み進めて行ったのです。。1990年に、M.I.T.が分析した頃は、マジックの如くに見えたのではないか、と思います。。

 

どうも、このジャストインタイム は、中途半端では導入出来ず、全体に及ぶ様に思えています。。完成していった時は、きっと笑顔だったのでしょう。。マジックもそうですが、The originallity is strong...

 

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