トランプの奇術師 ♣️

マジックの雑談、日頃感じた事など

品質が全てを繋ぐ

動く、と、働く、の違いでも。。頭の整理をしつつ。。。

 

動く、とは、完成品に近づかない行為で、ムダをすること、です。。目的以外の動作をいいます。。目的とは、お客様に、製品やサービスをきちんとお届けすることです。。あるいは、それをサポートすることです。。

 

お客様第一、顧客志向こそが、皆のやる気を起こし、心をひとつにするのだと思います。。いいものをお届けしよう、と。。

 

働く、とは、工程を進めることです。。ちなみに、ムダを動詞にすると、動く、に変化します。。逆に、ムダをせずに、お客様に完成品に近づくことを、働く、といいます。。頑張って汗をかいて、あー疲れた、と言っても、何も進んでいないのかもしれません。。これは、なにも生産現場のことだけではなく、お客様に近づいてこそ、次の製品やサービスに近づいてこそ、働く、になっていくことを意味します。。

 

働くには、人べんが入っており、人が考える、という意味があります。。知恵を出して、働く、になるという考え方です。。

 

さて、自動化は、文字通り、手作業を設備や IT を活用して減らしていくことを意味します。。工場の生産ラインでは、どこまで自動化を行うか、設計段階で決定します。。完全手作業から完全自動までの間には、人と機械が協調するいくつかのレベルがあります。。

 

自働化という言葉にも、人べんが入っているので、機械に知恵を与える事を意味します。。例えば、部品加工で細長い穴を開けようとすると、削る前に、長い工具が折れていないか確認します。。もし折れていたら、そこで機械を自動停止させます。。折れたまま加工に入ると、不良品を作るか、工具が当たらずムダな時間を消費します。。多分、この自働化という言葉は、当たり前すぎて、あえて口に出して使う事はあまり無いのではないか、と思いますが。。発音も変わらないので。。

 

自働化は、平たく言いますと、人が使いやすい、いい設備を作る、導入するという事で。。QCDS を満足させるのが基本で、設計段階で故障を無くす FMEA とかやった記憶も。。まあ、4M の観点から、作業者を困らせる機械や IT はご勘弁という事で。。品質第一の QA(Quality Assurance)は必須なので。。最近の IT などでは、機能や性能の品質を伴いながら、使い勝手を十分に考慮した、開発設計段階での作り込みの検討が重要になってきている様に思います。。アジャイルもいいのかもしれませんが、センスが欲しい感じがします。。

 

この自働化とジャストインタイムが、トヨタ生産方式の2本柱と言われます。。自働化の起源は、1925年(大正14年)のG型自動織機1号機にまで遡ります。。糸が1本でも切れると自動停止する、ここからの発想と言われています。。

 

ちなみに、G型自動織機は、生産性向上とその自働化だけでなく、もとより壊れない事で有名で、また、味わいのある織物が織れるので、今でもまだ現役で活躍していると思います。。かつての織布工場での環境衛生を改善させた利点も、持ち合わせます。。リプレース出来ずに困った、とも。。

 

この様に、自働化は機械の話ですが、この知恵を人に改善として拡張していった歴史的経緯がありそうです。。こういうと、人は機械と一緒か、自働化と改善は一緒か、と思われそうですが、最近の IT もそうですが機械と人は協調して動作するので、トータル的に考えていくことが重要と思っています。。ヒューマンインタフェースなどもそうですが、オブジェクト指向を使えば、人と機械はモノとコトとして、クラスとメソッドとして、一体化して捉えることができそうです。。作業分担しているだけかもしれません。。

 

動くから働くへの転換は、つまりムダをなくしていく、という事で。。何をムダだと捉える事が出来るか、それが効率的に完成品に辿り着く、お客様に近づく自働化や改善の思考方法なのかもしれません。。品質第一を、大前提として。。

 

さて、マジックもクオリティが重要で。。多少の間合いなどの無駄に見える要素も、考えられた品質の一部分かもしれませんが。。

 

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