トランプの奇術師 ♣️

マジックの雑談、日頃感じた事など

ノイズに強く

先日、高校同期のお店にタップダンスを見に行ってきたのですが。。最初のうちは、右足が鳴ってるな、左足だな、とフォローできたのですが、だんだん分からなくなってきまして。。最後は、両足は止まっている様に見えるのですが、音が聞こえてくるのです。。実に不思議で、これもかなりな技だなぁ、と。。

 

ショーが終わってからお聞きしてみると、どこで音がしているのか自分でもわからなくなる、とおっしゃられ。。この様に勝手に身体が動いてしまう様な事は、マジックでもある、と思い。。特に、ジャグリングや大道芸、曲芸では、そういった身体の感覚で反応する部分も大きいのではないでしょうか。。音楽でもアドリブとか、ありそうです。。

 

そんな風に、中央の CPU にまで戻さずにコントロールする仕組みもあった様に思うのですが、どうでしょうか。。

 

制御では、安定という概念があるのですが。。振り子の様に戻ってくる方向で動いて真ん中に止まる、元々そんな安定なシステムならいいのですが。。特異点というのがあって、少しずれると戻ってこずにどんどん外れてしまう、お山の頂点だけで静止するシステム、例えば分かりやすくロケットですが。。その特異点の近傍で安定化させよう、というコントロールを行った事がありますが。。手の平で、棒を立てる様なもので。。

 

タップダンスは、その様な1点だけの特異点をつないで安定化させる制御をする、そんな風に感じました。。マジックでは、だいたい片足に重心を乗せて、空いたもう片方を動かす感じですが、タップダンスでは常に重心を移動させるのです。。

 

制御では、そんな安定性とともに、ロバスト性が重要な様でして。。多少の環境の変化があろうとも、そんな外乱など気にせず、何かズレたとしても、コントロールを守り切ることが実用的な面で重要なんだろう、と思っています。。

 

このノイズはやっかいで、隣の実験装置がスイッチを入れると、こっちに電磁波でやって来た事もありまして。。コンデンサーなどで、ノイズ除去もやっていたと思うのですが。。

 

マジックでも、そんな頑健なロバスト性の確保は重要と思っていまして、屋外の時は風も吹くので特にそうですが、クロースアップではパッと手を出されたり、いろんな事を言われたり。。ステージでも、先日は途中で BGM が止まって調子が出ませんでした。。

 

タップダンスほど複雑な制御は必要ないかとは思いますが、そんなノイズにも耐えれる安定したマジックを。。

 

End