トランプの奇術師 ♣️

マジックの雑談、日頃感じた事など

無いものを創る

マジックにおいて、創造は、楽しみ方のひとつだと思います。。基本は、道具やネタの製作か、テクニックを磨く事になるのでしょうが、と言うと、なんか生産現場みたいですが。。また、生産管理ではありませんが、どう伝わるかという見え方や心理的な工夫などもあるのだと思います。。

 

学生の頃、人が浮いて消える、というマジックに取り組んだのですが、米国のビデオを色々と何度も見て、多分、こうやっているんだろう、と推測出来たものの、なかなかそれを作って動作させる事は難しいな、という事で。。散々悩んだ末、少し違う方式を考えて、実現にこぎ付けました。。この様なことは、模倣から始まり、いいのか悪いのか分かりませんが、別解を導いた、という事だと思います。。

 

何かもう既に実現出来ているものがあって、追い付こうとする場合は、目標が定まっており、かつ、真似から入れるので、まだ、割と楽に到達できる可能性が高いのではないでしょうか。。

 

それに比べて、まだ誰もやっていない事、世に無いものに臨む場合は。。こんなものがあったらいいだろう、から入るのでしょうから、多分に創造的で。。次に、どう実現しようか、という順序なんだろうと思っています。。

 

ステッキが宙を舞う、ダンシングケーンというマジックがありますが、これは最初に考えた方が凄く、その後は、改良に次ぐ改良、なのではないでしょうか。。

 

それでも、未知の分野は多少は残っていて、後輩が演じたのは、孫悟空の恰好をして登場して、如意棒を宙に浮かして操るのです。。途中で、棒が分裂して2本で宙に舞うかと思えば、最後は、地面に水平に示した如意棒がパッと左右に伸びて、それが、また宙を舞うのです。。これは、最後の部分が特に工夫されていて、実に面白くて、忘れられない演技のひとつです。。

 

余談ですが、孫悟空の空は、梵、シューニャとサンクリット語で言い、自分の命は自分のものだけど、そうでもない、ないものがある、数学の 0 に通ずるのだそうです。。また、悟空のいたずらの落書きなどは、お釈迦様の手のひらの範囲内でしか動けなかったそうですが、お釈迦様は不可思議光という世で最も速い光速で動き、全てお見通しなのだそうです。。

 

さて、我々も、多少工夫をしまして、Aさんが操るステッキを、途中からBさんが操る、空中でA→Bとステッキが移動するもので、これも、先の長い如意棒と合わせて、その後、演じる方を見ていません。。まあ、そんな事をするのは学生だけなのかもしれず、ダンシングケーンは大きなステージでないと演じずらく、割とめんどくさくて、そんなにはニーズがないのかもしれません。。

 

マジックにも特許はあって、昔、メーカ間で特許紛争がありました。。どちらの製品も見ましたが、ほぼ同じでした。。特許庁に友人がいたので、こんなマジックの公開公報があるよ、と教えてくれた事もありました。。でも、マジックは、楽しむ分にはいいのですが、あまり実用的ではないので、こんな事を考えて特許にしてもどうかなぁ、とも思いましたが。。

 

最近、フランス車を見に行ったら、ハイブリッドだ、と言われまして、いやいや、いろんな方式がある様で驚きました。。片や、先日会ったチェコに行っていた友人は、なんと120Kmも離れた工場へほぼ信号無しで、120-130Km/hでカッ飛ばして通っていたそうで。。こういう用途でしたら、HV よりも、PHV が休日含めて良いのでしょうか。。

 

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